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花は毒にも薬にも…
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こんばんは、花崎です。
このHP初の犬猿。

◆注意事項◆
留⇒文(⇒仙)というような、文と留の間は身体だけのような関係
留の片思い?
現パロ
事後の雰囲気
別ジャンルでUPしていたもののリメイク版

苦手な方はご遠慮下さい。
問題ない方はRead moreで本文へお進みください・・・。



好きで好きで
可笑しくなった方がいっそ楽なんじゃないかなとか、
阿呆な事を考えてみたりした。


うっすらと目を開けたら、身体が感じる温度はずいぶんと低かった。
きちんと掛け布団が肩まで掛けられているのに。
布団から外に出ると、空気に触れる指先や足先が寒くて少し震える。

神経質そうな字で書かれたメモが一枚、机に置かれている。
そっと手にとって目を通す。
(平気だっての)
だけれども、心配して貰えなくなるのは酷く不安なのだと、もう一方で思う。
鈍く響く身体の痛みに気付かぬふりをして、バスルームに向かう。
所々まだ濡れている床はおろした爪先よりもはるかに冷たい。

「冷たっ…。」

望んでもいないのに、温まっていないシャワーの水は今の自分を凄く鮮明に浮かび上がらせてくれる。
バスルームに備え付けてある鏡にうつる首を飾る痕が滑稽にみえる。
必死に何かに捕まろうと、どっかの女みたいにしがみついて、多分名前も呼んで。
必死に…なって、でも一番覚えてるのはイッたその瞬間に結局残る空しさで。

抱かれて何を得られるんだろう?


何も残らないことなど誰より自覚している。
分かっている

あいつが付き合っているんだかなんだか分からないけれど、
抱いてる人間のなかで多分一番虚しいのは自分だ。

「文次郎ってわかんねー。」

酔ってるからって、それを理由に一回だけ誘ってみた。
のってきたけど、どうせ酒の勢いだし、下手したら覚えてもないだろうって。
けど、その一回目から目の醒め方は一緒。

『風邪ひかないように気をつけるんだぞ。』


走り書きされたメモ。
そんなもの、いらない。
残す優しさなどくれなくていい。

残酷。

それともそうと知って、それでもこの関係止めない俺のがザンコクなんかね?
わかんねーけど。

ジーパンだけ履いて、タオル肩に掛けて寝室に戻ると着信を知らせるバイブが鳴っていて。
『平手うち一発。』
振られたよ、といつに無く落ち込んだ声が聞こえる
流れるような黒髪の柔らかく笑う女性が浮かぶ。
「飯でも食いに行く?」
『出てこれんのか?』
「用事ねーし。今から行く?」
少し話して、切れた電話。


あいつのそういう気持ちなんて欠片もこっちをむいてない。
それでも、多分何かあったときに真っ先に電話貰える位置。
傍にいられるだけで、幸せなんてよく言ったものだと思う。
強がりなのかただの意地なのかもう今となっては判別も出来ない。
誰かに理解って貰おうなんて思ってない。
むしろ、一瞬でも迷い込むそんな感情気づかせる気もないが。


でも、彼女とか(重要)の惚気?聞かされたり、そう言うメール来たりすると。
携帯壊したくなるんだよなー、偶に。


fin

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